健晃堂

間を乱す詐欺の手口

人を騙すための詐欺の手口とは簡単に言えば、

“相手の自律神経の働きのバランスを乱すこと”

「今がチャンス」「早くしなければ間に合わない」などの言葉で焦らせる。

自宅などの落ち着ける場所から引き離し不安にさせる。

様々な方法で相手を楽しませてハイテンションにさせる、など。

振り込み詐欺の手口などをテレビで観ていると、「何でこんな単純な騙しに引っ掛かる人が居るのだろう?」と不思議に思いますよね。

しかし、自分自身の過去の経験を振り返ってみると、「今思えば、なぜあのような騙しに引っ掛かってしまったのだろう」と思うことが誰にでもあるのでは?

自分は大丈夫、と思っていても。

間を乱す達人の手に掛かれば、いとも簡単に騙されてしまうもの。

被害を防ぐためには、騙されるまでの仕組みを知ることが大切です。

詐欺の手口と自律神経が、どのように関係しているのでしょうか。

自律神経とは自分の意思とは無関係に働く神経で、人を興奮状態にさせる交感神経と、リラックスに導く副交感神経の二種類があります。

車に例えると交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキ、といったイメージ。

アクセルもブレーキも、両方が正常に働いてこそ、車は安全に乗ることが出来ます。

想像してみて下さい、アクセルを少し踏んだだけで異常にスピードが上がるのに、ブレーキはほとんど効かない車があったとしたら。

危なくて乗れませんよね。

運転すると高い確率で事故に遭ってしまうでしょう。

人が騙される時も同じ。

アクセルの役割を果たす交感神経の働きばかりが高まり、ブレーキを掛ける副交感神経の働きが低下している状態。

こうなると人は視野が狭くなり、思考力が低下し、行動に歯止めが効かなくなります。

交感神経の働きにバランスが偏る原因となるのは、不安、恐怖、焦り、興奮など。

詐欺師はこれらを巧みに操り、ターゲットとする人の心身のバランスの安定を崩し、間を乱そうとするのです。

このような間が乱れている時には、決して大金を使ったり、重要な決断を下さない方が良いでしょう。

とは言え、間が乱れた状態に持って行かれてしまうと冷静さを取り戻すのは難しいもの。

深呼吸をして落ち着きを取り戻す。

視界が広がると文字通り思考の幅も広がるので、眼球を大きく動かす。

とにかく動かずに黙り込み、時間という間をたっぷり掛ける。

などで、とにかく安定を取り戻すことに意識を向けるようにしましょう。

日頃から、これらの訓練をしていると、いざという時にとても役立つものです。

また、どうしても重要な決断を下さなければならない時などは、晴れの日は避け、雨や曇りの日にしっかりと考えることがおすすめです。

天気が何の関係があるの?

と思われるかも知れませんが、人は天候によって体調が変わりますよね。

晴れの日は活動に適しているため、交感神経が優位になります。

曇りや雨の日は人が外で活動するには向かないため、休息に充てるため副交感神経が優位になります。

天気が悪いと気分が沈み体が重くなりがちですが、デメリットばかりではありません。

副交感神経が優位になるため、身体的にも精神的にもブレーキが掛かり、細かいところまで点検しやすくなるという大きなメリットもあるのです。

このメリットを最大限に生かし、決断しなければならない事柄について十分に検討してみましょう。

興奮状態になりやすい晴れの日とは、また違った結論が出ると思います。

今の世の中、大金を引き出すために、あらゆるところで心身の安定のバランスを崩すための仕掛けに遭遇します。

これらの仕掛けに嵌り、安易に行動することは避け、「間を整えて」から決断を下すことが大切。

詐欺の手口に騙されないために。

ぜひ参考にしてみて下さい。

16-11-19

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