健晃堂

鼻といえばどこ?

休んでもなかなか疲れが取れなくなる原因は、身体が緊張したままになり無駄なエネルギーを消費しているため。

この状態を解消し、日々をスッキリと心地良く過ごすためには、身体センサーの緊張をゆるめることが大切です。

前回は、鼻の緊張をゆるめる方法についてお話しさせていただきました。

鼻の機能と言えば、第一にイメージされるのは“匂いを嗅ぐ”こと。

もう一つ、忘れてはならない、人が生きるために最も重要な役割があります。

それは“呼吸”

呼吸器官としての鼻がスムーズに働けなくなると、やはり周囲の筋肉が緊張し、それは全身の疲労へと繋がってしまいます。

ところで、鼻といえばどこをイメージしますか?

「顔の真ん中の出っ張り」といった曖昧な捉え方ではないでしょうか?

呼吸器官としての鼻を見てみると、顔の真ん中の出っ張りは、鼻の一部分でしかありません。

鼻の穴からの空気の通り道は、額、頬骨、顎の骨へと広がり、洞穴のような構造になっています。

この空洞の広がりは鼻腔と呼ばれ、呼吸器官としての鼻は、顔の出っ張りからこの鼻腔全体のことを意味します

スムーズに鼻で呼吸が出来るようになるためには、この空間全体の存在をイメージできるようになることが大切。

複雑な鼻の骨の構造を理解する必要はありません。

鼻全体の大部分は顔の中に隠れていて、一部分だけが顔の真ん中の出っ張りとして出ている、と大雑把にイメージを描いておきましょう。

ここで、スッキリとした鼻呼吸が出来るようになるための、簡単な方法を紹介します。

・右の眉の上に右手の中指の先を、右の頬の真ん中あたりに右手の親指の先を軽く置きます。

・このまま息を鼻で吸って鼻で吐きます。

・体を楽にして、鼻だけでの呼吸を2~3分ほど続けてみましょう。

指を離して、身体がどんな状態になっているか確認してみて下さい。

左側と比べて右の鼻の通りが良くなり、目もスッキリしたような感じではないでしょうか?

指を置くことで、顔の奥に隠された鼻全体に意識が向かうようになったため、呼吸機能が高まったのです。

今度は、左右両方に同じように指を置いて、鼻で呼吸してみましょう。

しばらく続けていると、呼吸と一緒にお腹が動くことに気が付きます。

鼻の呼吸機能が高まると、自然と腹式呼吸になり、全身の無駄な緊張がやわらいできます。

深い呼吸がもたらすリラックス効果や鼻呼吸の大切さは、様々なところで語られているので、見たり聞いたりしたことはあると思います。

しかし、重要な呼吸器官である鼻について、きちんとしたイメージが出来ていなければ、正しい鼻呼吸もなかなか出来ません。

シンプルですが、この方法を使って鼻呼吸を行う習慣を付ければ、自然と鼻腔全体を使った呼吸が出来るようになります。

身体の芯が固まることも少なくなり、冷静な心とリラックスした体が保たれ、心地良くも生産的で有意義な日々を過ごすことが出来るでしょう。

簡単方法ですが、そのメリットは計り知れないものがあります。

ぜひ、マスターしておくことをおすすめします。

16-10-11

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