健晃堂

記憶に対する意識が貧富の差を生む

まだ文字の無いはるか昔、知識や経験は、口から耳に伝えるという方法で、次の世代へと受け継がれてきました。

古代のギリシャの詩の数々も、このようにして時代を超えて伝えられて来ました。

インドの哲学なども同じように後世の人に伝えられたといわれています。

文字にすると膨大な量の書物になる教えを、一字一句違うことなく正確に再現できる記憶力。

人間には本来、想像をはるかに超える覚える力が備わっているものです。

しかし、スマホで検索すれば何でも出て来る現代において、この記憶力は必要ありません。

科学技術の発達と共に、人の記憶力は失われてしまいました。

難しい言葉や文章を頭の中に叩き込むのは、誰でも相当なエネルギーを使います。

覚えなくても検索すれば必要な知識は出て来るのだから、記憶力など鍛えなくても良い。

あまり意識することもなく、多くの人はそのように感じるようになりました。

ところが!!

ネットが普及し、誰もが記憶力を必要としなくなった時代に、多くの富を得ているのは、やはり記憶力に優れた人達です。

検索して得られる知識は、誰にでも共通のもので、あなただけのオリジナルではありません。

つまり、それらにはあまり大きな“価値”は無い。

ネット上には本当に価値のある情報は出て来ないとよく言われます。

これは正しくはネット上に出てきた時点で、その情報の価値は失われるということ。

では、富を得るために必要な価値のある情報とは何なのでしょう?

それは、“新しく創造されたオリジナル性がある情報”

無から有は生まれないといわれるように、知識や経験の記憶が無ければ、新しいオリジナル性のある価値を創り出すことは出来ません。

膨大な知識と経験に、情緒的な体験が結び付き、“ひらめき”が起こり、富を生み出す価値が創られるのです。

いつの時代でも、自分の力で独立して自由に生きられる人とは、“価値創造”が出来る人です。

その新たな価値を創り出す基になるのは、知識や経験の膨大な記憶。

膨大なデータもスマホ一台で持ち運びが出来る現代では、記憶力の重要性は、つい忘れられがち。

だからこそ、その基本を忘れることなく記憶力の向上に努めている人が、より多くの富を手にする時代です。

膨大な知識や、素晴らしい賢人の教えも、データとして持ち歩いているだけでは、それらは何も新しい価値を生み出すことは無いでしょう。

高いお金を払い時間も使ってたくさん学んで来たはずなのに、現実は何も変わらないどころか、むしろ悪くある一方。

多くの人が陥るこの状態の原因は、学びをしっかりと記憶する力を磨いていないから。

では、どうすれば効果的に記憶力を上げることが出来るのでしょう?

次回、お話しさせていただきます。

15.10.06

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