健晃堂

つらくて動けなくなってしまったら

つらい状況に追い込まれて動けなくなってしまったら。

“膝を抱え込んでみてください”

座った状態でも、仰向けでも、どちらでもかまいません。

しっかりと、膝を抱え込んでみて下さい。

胸の方へ膝をぐっと強く引き付けてみましょう。

同時に、首もうなだれるようにしてみて下さい。

膝を抱え込み、首をうなだれて、つらい気持ちを隠すことなく全身で表現してみましょう。

しばらくこの姿勢を続けていると、どうなるのか。

最初に胸の緊張がゆるみ始めます。

すると、気持ちのつっかえ棒が外れて悲しみが溢れ出します。

悲しみが流れ切ってしまうと、下腹の辺りに温かみが感じられるようになります。

この温かみは、骨盤の底深くにある骨盤底筋群という筋肉の活動が高まっている状態。

骨盤底筋群の活動は人のエネルギーの源になるもの。

つらさを出し切った後には、この新たなエネルギーが充満して来るのが感じられると思います。

人の心と体は密接に繋がっています。

膝を抱え込み首をうなだれているとつらい気持ちが溢れて来ます。

しかし、それは同時に人が本来持っているエネルギーを効果的に湧き立たせる姿勢でもあるのです。

つらい気持ちを洗い流し、新たなエネルギーが湧き出て来れば。

周囲の人たちに何を言われようと、どう思われていようと関係なくなります。

また、いつもと同じような行動が出来るようになるでしょう。

つらいことばかりが続き、何も出来ないほど落ち込んでしまった。

そんな時には、無理に気持ちを抑え込むのではなく、思いっきり出し尽くす姿勢を取る方が効果的。

出し尽くされた後には、新たなエネルギーが自然と充満しているでしょう。

つらい時はつらさに身を委ねる。

一息つけば、あとは回復に向かうだけ。

人は本来、誰しもそのような力を持っているのです。

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