健晃堂

起業を目指す人のほとんどが気が付いていない現実

「起業を目指す人のほとんどが気が付いていない現実」

そう聞いて何を思い浮かべますか?

時代の潮流の変化でしょうか?

世界情勢の変化が日本に与える影響でしょうか?

もちろん、それらを見極めることは大切な要素でしょう。

お話したいのはそこではありません。

起業願望がある人と話していて、気付いていないなと感じることは、

“どんな物やサービスを扱うにしろ、起業すれば誰もがライバルになるということ”

“そんな中を生きて行くためには、自分の力しか頼るものは無いということ”

この二点です。

整骨院での起業を例にお話させていただきます。

今ではすっかり時代は変わってしまいましたが、私がこの世界に入った頃には徒弟制度という風習がありました。

将来整骨院の開業を目指す若者の多くは、専門学校に通いながらどこかに弟子入りして住み込みで働き、ほぼ丸一日拘束されます。

解放されるのは学校に行く時間だけ。

給料は月に平均5万円程度。

職場によって雰囲気は違うものの一般的に上下関係は厳しく、毎日辛い経験ばかり。

休みには何かと仕事や学校の用事が入り、休日などあって無いようなもの。

同年代の友達が毎日楽しそうに遊んでいるのを横目に見ながら、自分の人生は一体何なのだろう?と葛藤の日々を過ごす。

今では考えられないような理不尽でブラックな世界でした。

しかし、そのような経験から得た知識や技術、経営ノウハウなどは忍耐力とセットになって気が付けば大きな力となって自分自身に返って来ます。

私自身は高校を卒業と同時にこの世界に飛び込みましたが、二ヵ月で一度離脱。

その後は別の形で穴埋めをしながら30歳になると同時に開業という道を辿りました。

人それぞれ形は違えど、誰しもどこかで大変な時期を経験して来ています。

整骨院の世界に限らず、どんな職種であっても似たようなものではないでしょうか?

「自分達はこんな大変な思いをして来たんだ!だから起業を目指すなら、もっと苦労しろ」

などと言いたい訳ではありません。

「何を昔の話をしてるんだ、今はそんな時代じゃない」

と感じるでしょうか?

確かに、もうそのような時代ではないでしょう。

しかし、こうやって自分を鍛えて来た人間達は、今現在どんな世界でもまだまだ現役でいるんですよ!!

何のビジネスであろうと起業したなら、若い時期をそうやって過ごして来た人達と対等なライバル関係になるんです。

同じ土俵で戦うことになるんです。

しかも頼れるのは自分の実力だけ。

仲間と一緒に、などという甘い幻想は持たない方が良いでしょう。

自分に実力が無ければ、仲間になる人間の実力もたかが知れたものですから。

私は昭和48年生まれなので、戦争や戦後の混乱期は全く知りません。

そんな時代を過ごして来た人達の苦労など想像も付きません。

ですが自分が起業すれば、こういった時代を逞しく生き抜いて来た知恵と強い精神力を持つ人達と、全く対等な立場でのライバル関係になるんです。

同じ土俵で戦うためには、先人の持たない“強み”を自分が持っている必要があるんです。

その“強み”は簡単に得られるものでは意味がありません。

お金さえ出せば、誰でも買えるような物でも役に立たないでしょう。

簡単に身に付けられるものは、自分が覚えた時には周囲も同じように出来るようになっています。

お金で買える物は、他の人も同じように持つようになります。

“自分の強み”

これだけは、誰も与えてくれません。

自分で勉強し様々な経験を積み重ねて来た中からしか、作り出すことは出来ないでしょう。

本気で起業を目指す人の多くは今でも“何か一つのこと”を究めようと、一点集中して仕事や勉強に取り組んでいます。

「ゆるい就職」などの甘い考え方で、厳しい世界で自分を磨き上げて来た人達と、対等なライバル関係を築くことが出来るのでしょうか?

起業したいと本当に思っているなら、「ゆるい就職」や、自分にも簡単に出来そうな甘い話は一切無視することをおすすめします。

そして、自分だけにしかない強みは何か?

無いなら、それを身に付けるにはどうしたら良いか?

勉強して行動して、とにかく人より働く。

日々、考えて考えて考え抜く習慣を付ける。

私は自分に出来る施術などを通して、その為のお手伝いをさせていただきたいと思っています。

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