健晃堂

なぜ人は集中出来ないのか

一つのことに集中したいが、どうしても出来ない。

そんな時の行動を振り返ってみて下さい。

目線をあちらこちらに動かしたり、頻繁にスマホをチェックしていませんか?

何事にも一点集中する力を身に付けるためには、「体のコントロール方法」を身に付けなければなりません。

心と体は常に深くつながっています。

体の動かし方は、人の精神状態にも大きな影響を与えます。

例えば、一冊の本を読み終えるまで読書に集中したい時などは、読書に必要な動き以外は出来るだけ起こすべきではありません。

疲れない椅子にしっかり腰かけ、出来るだけ体の動きを少なくするなどの工夫が必要。

スマホが気になり、手や指を動かしてしまうと、あっという間に気持ちも本から離れてしまいます。

誰かとお話している時などでも同じです。

人の出入りが激しいお店などでは、どうしても人の動きが気になり、目線を動かしてしまいがちです。

目は脳の出先機関と言われるほど、目の動きはそのまま精神状態につながります。

キョロキョロと目を動かすだけで、あっという間に目の前の人の話に集中出来なくなってしまいます。

ここまでは、誰でもご理解いただけるでしょう。

高い集中力を保つためには、まずは環境を整えることが最も大切。

いくら自分自身の精神状態をコントロールしようとしても、環境から受ける影響力には人は逆らえないものです。

しかし、

そうは言っても、カフェで誰かとお茶している時など、環境を整えることなど出来ない。

そんな時はどうすれば良いのでしょう?

目の前の人の話を、しっかりと集中して聞くコツは無いのでしょうか?

それがあります。

出来るだけ、集中力を乱す刺激を避け、目の前の人の話に集中するコツ。

それは、

“自分が話す時にはゆっくりと話す”

これを意識してみて下さい。

ザワザワとしたカフェなどで、周囲の人の話によく聞き耳を立ててみて下さい。

多くの人は自然と早口になっていませんか?

早口になると、人は呼吸が早くなります。

呼吸が早くなると、自律神経の働きも乱れ、頭は常に高速で回転し続けてしまいます。

例えるなら、車のアクセルを踏みっぱなしで猛スピードで走っている状態。

車の運転をする人ならわかると思いますが、こんな時に助手席の人の話に集中出来るでしょう?

全く、人の話は頭に入らないはずです。

他の車の動きや道路標識が気になり、常に意識はあちこちへと向いてしまっているでしょう。

運転に集中していると言えば、集中力を発揮している状態と言えるかも知れません。

ですが、この状態では同時に、人との会話を楽しんだり、音楽を聞いたり、オーディオブックでの学習などには全く集中出来ないでしょう。

キョロキョロと目を動かしたり、早口で話していると、頭の中は車を猛スピードで運転している時と同じような状態になってしまいます。

自分の体をコントロールするのに精いっぱいになってしまって、他のことには意識が向かなくなるんですね。

話す時にはゆっくりと話すことを心がける。

それだけで、自然と呼吸も深くゆっくりとしたものになります。

呼吸が落ち着くと、自律神経の働きもバランスが取れた状態になり、体のコントロールに必要以上に意識を取られることはありません。

そのため、目の前の人の話にも集中することが出来て、有意義な時間を過ごすことが出来るようになるわけです。

人は集中出来ない時には、様々な感情に囚われてしまいます。

嬉しい気持ちも、悲しみも怒りも、全ての感情は人の集中力を低下させます。

また、感情は姿勢や行動、目の動きからも大きな影響を受けるもの。

独りで集中したい時には、出来るだけ姿勢や行動、目の動きを乱さないようにして、呼吸を整えること。

人と話をする時には、ゆっくりと話すことを心がけること。

この点を意識して訓練を積むことで、高い集中力を身に付けることが出来るでしょう。

今日、人と話す機会があれば、意識していつもより少しゆっくり話すことをおすすめします。

夏から秋に変わる今の時期は、最も集中力を乱してしまいがちな時期。

集中力を高める方法を、次回以降もお伝えさせていただきます。

15.08.26

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