人の鼻が果たす役割と聞くと、何を思い浮かべるでしょう?
“匂いを嗅ぐ”
そうですよね。
しかし、人はただ単に鼻で匂いを嗅いでいるだけではありません。
匂いを感じる嗅覚によって“好き嫌いの判断”をしているのです。
食べられるものと食べられないものを、匂いで嗅ぎ分ける。
それ以外に、人が放つフェロモンなども、鼻の奥にある鋤鼻器官が感じ取っています。
なので、心地良い環境で良い匂いがする時や、好きな人と一緒に居る時は鼻の周りの緊張はほぐれリラックスします。
嫌な匂いを嗅がされた時、居心地の悪い環境に居る時には鼻の周囲が緊張して、しかめっ面になります。
鼻の上にしわを寄せて顔をしかめるのは、“鼻根筋”という筋肉が緊張して、匂いが入って来るのをブロックするため。
この状態が続くとその緊張は、全身を包む膜を通じて鼻筋から背筋へと伝わり、全身に力が入り無駄なエネルギーを消費するようになってしまいます。
鼻の緊張も、やはり疲れが抜けなくなる原因の一つ。
ストレスの多い現代では、いつも心地良い環境だけに身を置いておくのは、ほぼ不可能。
居心地の悪い状態が続くと、鼻根筋の緊張もなかなかゆるまなくなります。
なので時々、意識して緊張をやわらげてあげることが大切。
そのための、簡単な方法を紹介します。
・まず、左右どちらでも良いので片方の手の親指と中指で、鼻の一番上の方を軽く挟みます。
・触れるか触れないかぐらいソフトに指を添えて下さい。
・次に片方の手のひらを、小指の付け根が眉間の辺りに来るよう、軽く額に当てます。
・この状態でゆっくり呼吸をし、息を吸い込むたびに眉間の辺りが広がっていくようにイメージしてみて下さい。
・1~2分ほど続けてみましょう。
終わったら、手を放して身体の感覚を確かめてみて下さい。
目がぱっちりして、明るくなったような気がしませんか?
頭もスッキリし、鼻の通りも良くなり、匂いにも敏感になったのでは?
背筋も伸び、気持ちもシャキッとして来るでしょう。
この方法を行うと、いかに日頃から鼻も緊張しているのかが感じられると思います。
鼻の緊張をこうして時々ほぐしてあげるだけで、日々の疲労の溜り方はずいぶんと変わって来るものです。
簡単に出来る方法なので、ぜひ試してみて下さい。