現代人はパソコンやスマホを多用するという、人類の歴史上、最も過酷な目の使い方をしています。
目は心の窓の言葉通り、目の疲れは精神状態も不安定にさせます。
また、目の動きは首と頭の付け根にある後頭下筋群と呼ばれる筋肉と直結していて、人の姿勢を調節しています。
あまりにも過酷な目の使い方が続くと、ひどい首のコリを引き起こし、姿勢の悪化を招きその結果、様々な自律神経失調症に悩まされる。
そして、多くの人が「うつ」になってしまう。
便利な世の中の代償として、このような悪循環が繰り返されています。
このような理由からも、心も体も健康を保つために、疲れにくい目をつくる習慣は欠かせないもの。
疲れにくい目をつくる2つのコツは、
1、ゆったりと呼吸をする。
2、肩の力を抜く。
目は脳と同じ、呼吸によって体内に循環する酸素の消費量が、とても多い器官です。
呼吸で取り込まれる酸素量の25%以上が、目と脳だけで消費されています。
つまり、呼吸が浅くなることは、すぐに目の疲れにつながってしまうということ。
呼吸法には様々な種類がありますが、どんな方法でもかまいません。
自分に合った、ゆったりと深い呼吸が出来る方法を見つけ、習慣化しておくことが、現代を健康的に豊かに生きるためには欠かせないでしょう。
また、肩に力が入ると首の筋肉が緊張し血管が圧迫され、脳へ向かう血流が悪くなります。
すると、たちまち目が疲れやすくなり、頭も冴えなくなってしまいます。
肩の力を抜く方法を覚え、出来るだけリラックス状態を保つことは、単に肩こりを防ぐだけでなく、人生そのものに良い影響を与えてくれるでしょう。
肩の力は抜こうとすればするほど、逆に緊張が強くなってしまいがちです。
こんな時は、力を抜こうとするのではなく、時々思いっきり肩をすくませて、限界まで力を入れてみましょう。
そのあとで、ゆっくりと力を抜いてみてください。
力を入れたあとの方が、反動でリラックス状態が得られやすいものです。
目の健康法は、心の健康法でもあります。
疲れにくい目をつくるということは、人生に疲れにくい心と体をつくるということ。
深い呼吸や、リラックスの大切さは、おそらく誰でも何度も聞いているでしょう。
しかし、いくら知っていても、すぐに忘れてしまわざるを得ないほど、多種多様な情報に遭遇し、その度に緊張状態を強いられるのが今の世の中です。
毎日思い出して、呼吸と肩の緊張をチェックしてみてください。
その習慣を持つだけで、目から始まる心身の疲労を防ぐだけでなく、得られるものも大きくなるのが体感出来るでしょう。