人は誰しも、人との関わりの中でしか生きられません。
どれほど孤独が好きな人でも同じです。
人の輪の中では、様々な立場や境遇に遭遇します。
誰も自分のことをわかってくれない。
嫌がらせ、誹謗中枢を受けてしまう。
誤解が解けない。
周囲から人が去ってしまい、裏切られた気分でいっぱい。
このような辛い状況に追い込まれるケースは多々あるもの。
そんな動けないほどの辛さを感じた時には、
“膝を抱え込んでみる”
座った状態でも、仰向けに寝転がってもかまいません。
しっかりと膝を抱え込んで、胸の方へぐっと強く引き付けてみましょう。
この時に、首もうなだれるようにしてみて下さい。
辛い気持ちを隠すことなく全身で表現してみましょう。
すると、どうなるのでしょうか。
胸の緊張が緩み、気持ちのつっかえ棒が外れ、悲しみが溢れ出します。
流れ切ってしまった後には、下腹に温かみが感じられるはずです。
この温かみは、骨盤の底深くの活動の高まりによるもの。
骨盤の底深くには、人のエネルギーの源があるとされています。
人の心と体の仕組みは、とても上手く出来ています。
悲しみや辛い気持ちは抑えるよりも、流し切ってしまった方が、エネルギーが湧き出てくるようになっています。
子どもは辛いことがあると、膝を抱え込み泣きじゃくりますよね。
実はこれ、辛い状態から素早く脱出するための本能的な行動なのです。
だから泣きじゃくった後の子供は、すぐに元気になって動き回ることが出来るのです。
大人になってからでも同じこと。
辛い気持ちを流し切り、新たなエネルギーが湧き出せば、周囲の人たちに何を言われようと、どう思われていようと関係なくなります。
元気もすっかり回復し、いつもと同じように行動出来るようになるでしょう。
辛くて動けなくなってしまった時には、辛さに身を委ねるのが最も効果的。
無理に辛い気持ちを抑え込むのではなく、思いっきり出し尽くす姿勢になってみましょう。
人が持っている自然の力が引き出されます。