平常心とはそもそも何なのでしょう?
イメージしやすい例えを挙げると、
「お先にどうぞ」という気持ち。
宮本武蔵は、「合戦を前に、手柄を立てようとしない気持ち」という意味の言葉を、その著書に記しています。
功名心に駆り立てられて戦に挑むと、余計な力が入り敗れてしまう、と言っているのでしょう。
ビジネスの場面などでも、出来るだけ人と競わず、結果を人に譲る気持ちが大切です。
誰かの成功に対する嫉妬心が強くなると、人は苛立ち、エネルギーを無駄に消費するようになります。
すると、いざという時に力が発揮ません。
そのため、大きな成功は手に出来なくなってしまいます。
だからと言って、
何もかも「お先にどうぞ」と、人に譲っていれば良いというわけではありません。
それでは、他人の食い物にされてしまうだけで、人生が終わってしまいます。
重要なのは、ここ一番のチャンスをつかむために、日頃はエネルギーを蓄えながら待つことです。
誰かが、大きな成功を成し遂げたとしても。
よく考えてみれば、自分にはあまり関係がないケースがほとんどです。
また、日常の中においても、例えば車の渋滞。
少しでも先に行こうと焦ったところで、早く進めるわけではありません。
強引な車線変更を繰り返すほど、後から来た車に抜かれてしまいます。
急いだ分だけエネルギーを無駄に消費し、必要以上に疲れるだけ。
この無駄なエネルギーの消費を防ぐのが、「お先にどうぞ」という心。
日頃から、この心を鍛え、平常心を保ち続ける。
そして、ここぞという場面では、全身全霊の力を惜しみなく注ぎ込み、望む結果を手に入れる。
そのために、「お先にどうぞ」の気持ちを大切に、日々を過ごしたいものです。