季節の変わり目には、風邪をひく人が増えます。
寒くなったことが原因と思う人が多いようですが、実はそうではありません。
秋から冬に移行する時期、身体のバランスを調節する自律神経の働きに、大きな変化が起こります。
寒さで空気が冷やされ重くなる。
空気が重くなると、気圧が高くなり大気中の酸素濃度が上がる。
すると人を活動的にさせる交感神経の働きが高まる。
同時に人をリラックスさせる副交感神経の働きは低下する。
この変化は、血液中の白血球にも影響を与えます。
交感神経は顆粒球、副交感神経はリンパ球に対応しているため、顆粒球が増えリンパ球が減ります。
リンパ球が減ると、ウイルスや細菌への抵抗力が落ちるので、風邪をひきやすくなるというわけです。
しかし、それを知っても季節の変化は人にはどうすることも出来ません。
なので大切になるのは、
“先手を打つ”
ということ。
自分を取り巻く環境の変化を素早く察知し、すぐに生活のリズムをこれからの季節に合わせる。
具体的には、睡眠時間をしっかり確保する。
着る服に迷った時は、冬の格好を優先する。
などが、季節と季節の間には大切になります。
人をリラックスさせる副交感神経の働きが低下するということは、質の良い休息が取り難くなるということ。
ならば時間でカバーするより他ありません。
ウイルスなどへの抵抗力を落とさないために、睡眠不足になるのを防ぐ。
そのためには、日頃の様々な行動をしっかりと見直す必要があります。
季節の変わり目の間にこそ、心身の健康のバランスを崩す原因が潜んでいます。
これからの季節を楽しむために、一度生活リズムを見直してみることをおすすめします。