眠気や疲れを感じる時には、積極的にあくびをしましょう。
何て言われても、今の日本の社会の中で、あくびに対しての印象は、あまり良くないもの。
仕事中にあくびばかりしていると、叱られますよね。
何も言われなかったとしても、周りの人からは良く思われないでしょう。
ならば、人は何のためにあくびをするのでしょうか?
一つは、高まり過ぎた緊張を適度にほぐすため。
同じ姿勢を続けていると、首から上が常に緊張した状態になってしまいます。
目が疲れ、頭も痛くなります。
歯軋りをしたり、咀嚼筋と呼ばれる顎の筋肉に力が入り、歯軋りをしてしまうこともあるでしょう。
思考も煮詰まってしまいがちです。
そんな状態が続くと、緊張を和らげ正常な状態に戻すために、人の体は自然とあくびが出るような仕組みになっているんですね。
では、眠たい時にもあくびが出るのはなぜでしょう?
それは、意識をはっきりさせるため。
首を動かす胸鎖乳突筋と呼ばれる筋肉の緊張をゆるめ、脳への血液循環をよくするために、あくびが出ると言われています。
眠気に襲われた時に、頑張って無理しながら起きていたとしても。
ほとんど意識は無く、人の話は全く覚えていない、といった経験はありませんか?
一方で、思いっきり大あくびをした後は、意識もスッキリする。
誰でも経験がありますよね。
疲労を和らげ、意識をはっきりさせるためには、自分であくびを出す技術を身に付けておくことがおすすめ。
少し訓練すれば、意図的にあくびを出せるようになります。
口をすぼめるようにして、そのまま口をゆっくりと開くようにします。
咀嚼筋は、こめかみの周辺から顎にかけて付いていて、その力はとても強力。
しかも、人体の中で最も良く使われる筋肉です。
この咀嚼筋を、ゆっくりと伸ばしストレッチさせると、自然とあくびが出るようになります。
口をすぼめたまま、顎は口を開く方向へ動かす。
少し難しく、慣れるまで時間が掛かりますが、コツを掴めば誰でも出来るようになります。
一昔前、職場や学びの場では、気を引き締めて過ごす事が大切でした。
そのため、あくびは、気がたるんでいて悪い事のように言われていました。
今は逆です!!
誰もが必要以上に緊張して、気持ちも引き締まり過ぎています。
現代は、常にリラックスしてスッキリした精神状態で過ごすことが求められる時代。
いつでもどこでも、あくびが出来るようになると、スッと頭がクリアになります。
これも、充実した良い仕事をするための一つのコツ。
ですが、やはり人に見られると印象の低下は避けられないもの。
人が見ていないところで、一人でこっそり練習することをおすすめします。