人の体は元々は一つの細胞。
受精後に分裂を繰り返し、様々な特徴を持つ細胞に分かれます。
筋細胞のように、組織として固まってこそ力を発揮する細胞。
白血球のように、一つ一つの細胞が独立していて、勝手に動き回ってこそ人体に役立つ細胞。
骨を造る細胞、破壊する細胞、神経細胞、皮膚や内臓の細胞。
元々は一つだった細胞が分裂して増える種類は、数え上げるとキリがありません。
これは、社会を構成する人間一人一人を見ても同じこと。
会社員として組織の中で働いてこそ、持てる力を十分に発揮出来る人。
組織には所属せず、独立して単独行動をしてこそ、社会に大きな貢献が出来る人。
多くの人の上に立つリーダータイプ。
臨機応変に、自らの立場を変化させられる人。
人のタイプも様々です。
それぞれに役割と存在意義があり、全ての人には価値があるはず。
ところが、人間社会ではこの価値が蔑ろにされるケースが多々あるもの。
個人主義で生きてこそ力を発揮できる人間は、組織人として生きている人から、自己中心的な人、社会不適合者として扱われることが少なくありません。
時には無理矢理に組織やチームの中に組み込まれてしまうこともあります。
そして、全く本来の力を発揮出来なくなり、心身ともにボロボロにされてしまいます。
一方で、組織人として立派に役割を果たしている人は、自立出来ない人間として扱われたり、時には社畜などと呼ばれることがあります。
組織に頼らず、自力で人生を切り開こうと、無理に起業してしまった結果。
単独では何も出来なくなり、これもまた心身ともに大きなダメージを受けるだけ。
筋細胞は筋細胞として組織的に働いてこそ価値があるもの。
マクロファージなどの免疫細胞は、単独で行動してこそ、その役割を果たせるもの。
どちらが良くて、どちらの方が価値があるか?
などの議論は無意味。
人間が人間として生きるためには、どちらも必要。
社会における人の役割も同じです。
今の仕事環境や立場に違和感が無いのであれば、他人を羨ましがったり劣等感を感じる必要は無いのです。
「人生を変えたい!!」
などと一念発起して、高額なセミナーなどに通い始める必要も無いでしょう。
しかし、今の世の中、多くの人が仕事環境や立場に違和感を抱いているのが現実。
本当は、単独で行動してこそ思う存分に実力を発揮出来るのに、社会の常識に縛られ、組織を離れられない人。
集団の中では高い存在意義があるのに、世の起業ブームに乗せられて、自分の価値を見失っている人。
どんな感覚であれ、違和感があるなら、自分にとっての正解を知る必要があります。
それには“自分の体の細胞に聞いてみること”
地球上に住む約60億人の一人一人に意思があるように、人体を構成する約60兆の細胞一つ一つにも意思があるとされています。
細胞の意思を確かめてみるには、一つ一つの細胞の働きを高めておかなければなりません。
では、一つ一つの細胞を活性化するために大切なこととは?
“非日常的な体験”“情緒的な体験”
このような体験をする機会を、積極的に取り入れること。
非日常的で、情緒的な体験をすることで、日頃はあまり使われない感覚が高まり、細胞の意思を感じやすくなります。
細胞の声を聞いて、現状に違和感が無いなら。
人生を変えようとする必要はないでしょう。
今のまま、日々を過ごしていれば、自然と良い方向に道は開けます。
現状に問題は無くても、細胞の声が悲鳴を上げているなら。
すぐにでも、細胞の意思に従った方が良いでしょう。
今は良くても、必ず近い将来、心と体の健康に破綻をきたします。
人は何らかの活動をする時には、必ず体を使うものです。
ならば、体を構成する細胞の声こそが、本来の役割に導いてくれるもの。
“非日常的な体験”“情緒的な体験”
この二つ、ぜひ意識してみることをおすすめします。