人が満足するためには、何かしらのエネルギーを必要とします。
例えば、マラソンを完走した人。
肉体的にも精神的にも疲れ切っているはずなのに、とても爽やかな顔をしています。
辛い練習を重ねた上で、本番で走り切った疲労感が充実感につながるんですね。
誰もがマラソンを走るわけにはいかないでしょうが、何かに打ち込みエネルギーを使い切る事で、心からの充実感を味わうことが出来ます。
この、エネルギーを使い切るというのは、身体的なものに限りません。
脳のエネルギーでも良いのです。
むしろ、筋肉を使う肉体的な運動より、脳の方がエネルギーの消費量は多いのです。
個人でビジネスをしている人と会うと、とても爽やかな顔をしている人が多いですよね。
組織に雇われていないから、あまりストレスを感じないからでしょうか?
それもあるかも知れませんが、一番の理由は、みんな日頃から脳のエネルギーを使い切って生きているからです。
会社や組織に所属せず、個人の力で生きるというのは本当に大変なもの。
仕事を頑張ったからといって、必ず報われるわけではありません。
報われないことがほとんどです。
それでいて、結果は全て自己責任。
急なトラブルや、予期せぬ緊急事態などにも、全て自分で対応する必要があります。
どんなに辛く苦しい時でも、誰も全く助けてくれないのは当然のこと。
いつも孤独。
頼れるのは自分だけ。
だから常に頭はフル回転。
ありったけの脳のエネルギーを、日々使い切りながら生きていかなければなりません。
これだけ聞けば、そんな大変な生き方はしたくない。
もっと楽に暮らしたい。
と感じる人も少なくないでしょう。
もちろん、それはそれで素晴らしいことです。
でも、エネルギーを使い切りながら生きていると、時々感じることが出来るのです。
心の底から味わえる、本当の充実感を。
心身ともにエネルギーを使い切った後にしか感じることが出来ない“生きている”といった実感を。
その充実感は、それまでの苦労や辛い出来事など、全てを吹き飛ばしてくれます。
頭の中が、見事なほどにスッキリとします。
だから、個人で仕事をしている人は、みんな笑顔で爽やかな顔をしているのです。
仕事やスポーツに限った話ではありません。
趣味でも、サークル活動でも、自分磨きでも。
何事にも、精神的、肉体的にも疲れ果てるまで取り組んでみれば、あとには本当に爽やかな気持ちが残ります。
健康を害したり、周囲の人に迷惑を掛けるほど全力を出し尽くすのは良くありませんが、時々何かにエネルギーを使い果たすまで取り組んでみてはいかがでしょう?
きっと、また新しい自分が発見できると思います。