健晃堂

護法祭 護法実を務めて来ました

お盆も終わりました。

今年は700年以上続く伝統行事のお祭りで、大役を務めさせていただきました。

7日間、ネットも電話もつながらない環境で一人で籠り、山道を歩き毎日5回の巡拝を行い、8月14日の深夜、祈り憑けの儀式を行い無事に役割を終えることが出来ました。

誰とも言葉を交わさず、スマホからも完全に離れ、一人で過ごしていると様々な気付きがあります。

日頃、いかに雑念に囚われて過ごしているか。

完全に外部との連絡は絶っているはずなのに、何故か頭の中はSNSと繋がったまま。

それでも日が経つにつれ、少しずつ思考が整理されて来ます。

一日一日、虫の鳴き声の変化など、季節は変わり続けていることを感じたり。

いつも時間に追われている気がするが、集中すれば短時間でもかなりの行動が取れること。

頭が整理されてくると、本当に必要な仕事や人間関係が浮かび上がって来たり。

当日の儀式の最中、頭の中が無になると、体は日頃感じることが無い柔らかさと心地良さを感じ、思った以上に楽に動くことが出来ます。

自分の意志とは関係無く自然と体が走り出し、とても楽しく気持ちが良い。

これが神が憑く、憑依という状態かと心と体で感じることが出来ました。

私は基本的には、理論と根拠に基かない話は信用しない治療家として活動して来ましたが、これまでに全く理解できない現象に遭遇した経験は少なくありません。

若い頃は信仰も全く持っていない人間で、鍼灸師でありながら東洋医学は苦手。

鍼治療というもの自体に意味など無いと、完全に否定していた時期もありました。

何事においても、理論的に考えなければ気が済まない人間でしたが、今回、どうしても理論では説明できない数々の経験をさせていただくことが出来ました。

やはり、古くからの言い伝えや、昔から行われて来た行事には、一見すると迷信としか思えないようなものでも、何らかの意味がある。

決して、それらを否定することなく、日々を柔軟に過ごしていきたいと思います。

2015-08-15 09.12.29

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