簡単な実験をしてみましょう。
部屋の中の壁が交差している部分や窓のサッシ、柱の縁など身近にある垂直な一線を見て下さい。
離れたところからそのラインを指さし、人差し指で上下になぞるようにして下さい。
4~5回ほど繰り返してみましょう。
いかがでしょうか?
真っ直ぐになぞっているつもりでも、意外にブレてしまうのではないでしょうか?
何度か繰り返し、真っ直ぐな感覚を掴んだら、その人差し指を自分の胸の前に立ててみて下さい。
すると、人差し指の先から上に向かって真っ直ぐ伸びたような線を感じませんか?
その線を感じることが出来ると、自然と姿勢が真っ直ぐになるはずです。
左右どちらかの肩の位置が下がっていたなら水平になり、猫背気味の姿勢だったとしたら、真っ直ぐに伸びるでしょう。
周囲の人から見ると、はっきりと違いが判るはずです。
誰も居なければ、実験を行う前と後とで、鏡を見ながら自分の目で観察してみて下さい。
姿勢の違いが感じられるでしょう。
この実験をした時、真っ直ぐな線を上手くなぞれない人は、精神的にもすぐにあちらこちらとブレてしまう傾向があります。
何をやっても中途半端、何事に対しても凡事徹底できないタイプですね。
反対に、難なく正確に真っ直ぐに線をなぞれる人は、何事においても徹底的に究めることが出来るタイプです。
これは身体意識といい、武道の世界では昔から心と体のつながりを感じる実験の一つとして行われていたものです。
いつも集中力が無く、何事に対しても中途半端になってしまう。
姿勢を正せば精神的にも良いのは感じているが、どうしてもすぐに体も歪んでしまう。
そのように感じていたら、
・身近にある真っ直ぐな線を探す。
・その線を人差し指でなぞり、正確に出来るまで繰り返す。
・真っ直ぐな感覚を指で感じることが出来るようになったら、人差し指を胸の前に置き真っ直ぐな感覚を体の中に取り入れる。
簡単ですが、とても効果の高い方法です。
ぜひ、試してみて下さい。