パソコン作業を続けたことが原因で起こる肩こり。
単なる肩こりと思っていても、その緊張は背部から腰・体全体へと影響を及ぼします。
背骨に無理な負担が掛かることにより、神経系の働きも乱れ、自律神経失調症へとつながるケースも少なくありません。
構造的ストレス対策のお話を続けさせていただきます。
体の力を抜くことが、ストレスによる心身の健康への悪影響を防ぐとお伝えさせていただきました。
続いて、出来るだけ気を付けていただきたいのは、
“なるべく動くこと”
人の精神状態と身体には密接なつながりがあります。
じっと体を動かさずに長時間同じ姿勢を続けていると、思考パターンもいつの間にか固まってしまいます。
家でじっとしていると、特に理由も無く不安になってしまったような経験はありませんか?
体の動きが止まっていると、精神的にも何かに囚われてしまったかのように、柔軟な発想が出来なくなります。
思考が固まると、更に体の動きが止まり、気分の落ち込みも激しくなるといった悪循環に嵌ってしまいます。
そうならないために、ちょっと席を立つ時などには、出来るだけ大きく全身を動かすようにしてみましょう。
なるべく大きな動きを取り入れることで、重たい頭を支える首や背中に掛かる負担も、かなり軽減されるはずです。
普段から休憩をこまめに取り、体を動かしてはいるが、やはりすぐに肩コリを感じるという場合。
そんな時は、
“ゆっくりと体を動かす”
これを意識してみて下さい。
スピードが求められる今の時代、何事においても人の動きは早くなりがちです。
素早く動き、何でもテキパキとこなすのは、もちろん良いことです。
しかし、何事にも良い点もあれば、欠点もあるもの。
早くて効率良い動きとは、言い換えれば、脳と体との間を行きかう神経を通じて伝達される情報が少ないということです。
どういうことかと言えば、体の中の必要な部分しか動かせていないので、その他の部分にはストレスが掛かったままになりやすいということ。
全身の様々な筋肉を動かしていては、スピード重視で効率良く動けません。
その為、現代人は体のある特定の部分だけをいつも動かすようになってしまいがちです。
それでは、思考パターンもやはり偏りがち。
同じ考えばかりに支配されてしまいます。
お手洗いに立つ時などに試しに、ゆっくりと体を動かしてみて下さい。
ゆっくりを意識すると、意外に全身の色々な部位に力が入るのがわかるでしょう。
これらの動きは、一見すると無駄のように感じるかも知れません。
ですが、この無駄のように見える動きは、日頃あまり使われていない脳の様々な部位を活性化し精神を柔軟にしてくれます。
精神状態が柔らかくなれば、体からも自然と無駄な力が抜け、リラックスした状態で居られます。
リラックス状態が続けば、長時間作業を続けても疲労は少なくなり、作業効率も上がるでしょう。
構造的ストレスへの対策法として、
“体の力を抜くこと”
“ゆっくりと動いてみること”
この二つを日頃から意識してみて下さい。
一日の疲労も軽減し、仕事の進み具合もかなり良くなると思われます。