世の中には福も災いもありません。
本当に、考え方一つでどうにでもなるものです。
これは、単なる精神論ではありません。
苦境に陥った時でも笑顔を絶やさなければ、明るい未来が開けて来るとはよく聞く言葉。
確かにその通りなのですが、勘違いしてはいけないことがあります。
ただ笑顔で過ごしていれば、何もしなくても勝手に明るい未来が寄って来るわけではありません。
やはり、何らかの行動を起こす必要があるでしょう。
では、何をやれば良いのでしょう?
それは、
自らの経験から得た気付きや知恵を、求めている人に伝えること。
具体的な例を挙げると、私の場合は整骨院を廃業するという経験をしました。
実店舗を閉めるのは、開業する時よりも多くのエネルギーを使うものです。
それに、閉め方にも様々なコツがあります。
例えば、機材などはどのように処分すれば良いのか?
処分費に大金を払うのか、もしくは少しでも高くお金に変えて、次のステップのための資金を得るのか。
コツを知っているか知らないかで、その後の道が大きく変わって来るでしょう。
効率良く廃業し、少しでもお金になるものはお金に換え、次のステップへ進むまでのプロセスを人に伝える。
整骨院閉院コンサルタントなどという仕事を行うことも出来るでしょう。
これが出来るのは、自らが廃業を経験した者だけ。
どんなお店でも、いつも繁盛していて、失敗した経験が無い人には絶対に出来ないことです。
これから益々、実店舗型のビジネスは厳しくなる時代。
廃業・転身経験があるものは強い。
そう考えれば、何が福で何が災いか、よくわからなくなりますよね。
店舗の閉鎖の話など、自分には関係ないと思われますか?
でも、大切なポイントはそこではありません。
重要なのは、困り事や悩み、不安などを解消する価値のある情報を人に伝えることです。
経験価値という言葉があります。
自分の体験から感じたこと、知ったことを基に生み出される価値。
本を読んだりセミナーを受講して、様々な知識を得ている人はたくさん居るでしょう。
しかし、それだけでは、ただ頭でっかちになってしまうだけ。
経験と知識が結びついたときに初めて、自分にしか出来ないオリジナルの価値提供が出来るようになるのです。
大切なものを全て失ってしまうということは、考え方を変えれば、何をやっても良い自由を得たということ。
それは即ち、人生最大のチャンスに遭遇したということです。
チャンスを活かすのも殺すのも、それは自分の態度次第。
何事にもマイナスに受け取り塞ぎ込んでしまうか、挑戦を繰り返すか、どのような態度を取るかによって人に提供できる価値は大きく変わることになります。
そして、前向きな態度で様々な経験を積み価値を生み続けることによって、それまでになかった新たな価値を創造することが出来るようになります。
そうやって創造された価値は、多くの人に希望を与え、笑顔にすることが出来るでしょう。
大きな失敗をした人がどん底から這い上がり成功した話を聞くと、多くの人は何クソ根性だとか、見返してやれの精神を想像するようです。
ですが、必ずしもその気持ちは要らないんです。
自らの経験から得た気付きや知恵を、求めている人に伝えることが出来た時に、失敗は失敗ではなく価値のある経験に変わるのです。
身の周りに起こることに、福も災いもありません。
価値のある経験にするか、災にするかは自分の態度次第。
自分の態度が価値を創造しているかどうか。
時々振り返ってみたいですね。