肩こりや頭痛を引き起こす大きな原因の一つが、精神的ストレス。
不安や恐怖、怒りなどのストレスはどこから来るのでしょう?
それは情報過多によるものが大きいと私は思っています。
今の時代の人々が抱える心と体の問題。
自律神経失調症、うつ、肩こり、眼精疲労、頭痛など。
数え上げたらきりがありません。
これらの問題を解消するため、少し掘り下げて考えてみました。
最初に現在の情報過多の時代が来るまでの歴史を簡単にまとめてみます。
大昔の人々の情報の伝達手段は言葉でした。
自分の口から他人へ言葉で伝え、人から人へと情報が伝えられていく。
情報の伝達速度は今とは比較にならないほど遅く、時間もゆっくりと流れていました。
そんな時代の中、人類の歴史上第一の情報革命が起ります。
文字の登場です。
人々は情報を文字として木簡などに記録し輸送するようになりました。
古代の中国では、大切な情報は中国大陸内を早馬で1~2ヵ月掛けて伝えられたそうです。
言葉を文字として木簡や手紙などに記録し伝える方法が、最も効率的な情報の伝達手段だった時代が続きました。
19世紀になるとイギリスで産業革命が起ります。
第二の情報革命です。
イギリスは世界の経済の覇権を握り、それに続けと他の国でも産業革命が始まりました。
自動車や鉄道などの交通網が発達し、早馬で1~2ヵ月掛かっていた情報の伝達速度が1~2日に短縮されることになります。
情報の伝達速度が速くなったことで、世界の経済は飛躍的に成長し、科学技術も加速度的に進化することになりました。
経済や科学技術の発展と共に、国と国の争いも激化することになります。
一瞬にして戦争を終わらせることが出来る強力な破壊力を持つ兵器も登場しました。
ここまで来ると、戦争の勝敗を決めるのは軍事力の差ではありません。
戦況を瞬時に知り、情報を伝達する新たな力が必要。
このような流れからインターネットが登場することになります。
20世紀の後半にはインターネットは世界中に普及し、様々な情報を一瞬で知ることが出来るようになりました。
21世紀になりインターネットの伝達速度はさらに加速します。
スマホやタブレットも普及し、誰でもどこでもインターネット上の情報に簡単にアクセスできる時代になりました。
人類史上、第三の情報革命です。
そして、もう一つの革命が起ります。
インターネット登場以前の時代、多くの人々は情報を受け取る側でした。
20世紀の主な情報発信者は、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などの巨大メディア。
圧倒的な力を持つ大企業により、人々に発信される情報はコントロールされていました。
情報の送り手と受け手がはっきりと分離されていたのです。
ところがインターネットの普及はこの構造を一変させます。
Facebook、ブログ、twitter、Youtubeなどの登場で、誰しもが世界中に向けて情報を発信することが出来るパワーを手に入れました。
誰もが情報発信者となることで、インターネット上には膨大な情報が溢れることになります。
毎日、次から次へと情報が飛び込んでるようになりました。
情報発信とは、SNSへの書き込みやYoutubeに動画をアップすることだけではありません。
メールやLINEでの友達や家族間での連絡。
営業職の人などが会社に報告する一日の活動日報。
連絡事項をまとめ、資料として配布する活動。
情報発信・受診には様々な形が存在するようになりました。
情報過多の時代は人々にある大きなエネルギーを使う行動を強制します。
それは“意思決定”
情報が飛び込んで来るたびに人々は、その情報を受け取るかどうかの決断。
受け取ったあと、どのように処理するかの決断。
様々な選択肢の中から、何をどのように選んでいくかの決断。
常に意思決定し続けなければならなくなりました。
物事を決断するという行為は、膨大なエネルギーを消費します。
過去の経験・今までに得た知識に照らし合わせ最適な決断をしようと考える。
頭を常にフル回転させ、心身ともにゆっくりと休むことはほとんど無い。
仕事が終わり帰宅して体は横になっていても、考え事ばかりしている。
人間の脳は身体全体のエネルギーの20%を消費する器官です。
脳に血液を送り込むため、自律神経の働きは常に交感神経の働きが優位になる。
交感神経は人を活動・緊張状態にさせる働きを持ちます。
休んでいるようでも、心も体も休めていない状態が続き、肩がこる、頭痛が起る。
自律神経の働きも乱れ体調不良が続き、気持ちもうつ状態になる。
多くの人がこのような状況に陥っています。
肩こりや頭痛、自律神経失調症の解消や予防のため、私は意思決定する力を上げることは、これからの時代は必須だと考えてます。
高度情報化社会になり、飛び込んで来る膨大な情報を閉ざしてしまいたい気持ちになる時もあるでしょう。
心身ともに疲弊しきってしまったら、外からの刺激を閉ざすことも時には必要です。
ただし、元の世界に戻ればまた同じことの繰り返し。
やはり今の時代の流れには、向き合っていかなければならないでしょう。
「昔は良かった」
「インターネット社会は便利にはなったが、人々を幸せにはしていない」
嘆いても何も変わりません。
私達は今の時代を未来へ向かって生きて行くしかないのです。
インターネット社会の持つ良い面を活用しながらも、問題の解決に取り組む。
それが豊かなライフスタイルの実現には必要だと思っています。
では、どうすれば意思決定能力を高めることが出来るのか?
次回以降、少しづつお話させていただきたいと思います。