・どんな時でも前向きに！
・何事もプラス思考に捉えて！
・逆境こそチャンス！
このような言葉ばかりが、やたらと色々なところから聞こえてくる時代ですが、それもほどほどにしなければ心身の健康を壊してしまいます。
高度情報化社会といわれる今日では、何に対してもすぐに対処しなければならないので、ひと時も気を抜けません。
そんな中で、いつも前向きの気持ちを保っていると体の状態も同じ構えのまま固まってしまいがち。
・疲れた時
・がっかりした時
・もうだめだと思った時
そんな時には無理に前向きな思考になる必要はありません。
首を持ち上げて、体からやる気を出す必要もないでしょう。
どうせなら、思いっきり首をうなだれて、塞ぎ込むような姿勢になってみて下さい。
“プラス思考”“逆境の中にこそチャンスの種がある”この類の言葉は全て忘れてしまいましょう。
泣きたかったら泣けばいいんです。
怒りたければ怒ればいいんです。
落ち込む時は首をうなだれて、とことん落ち込めばいいんです。
そうすると、どうなるでしょう？
首をうなだれると、目線は腹の底の方に自然と向かいます。
そこは人間にとってのエネルギーの源とも言える骨盤。
じっと長時間うなだれていると、骨盤の方から水脈のようなものを感じ始めることになるでしょう。
医学的にも心理学的にも何の根拠もないかも知れません。
しかし、極端に心が弱った状態の時、人は確かに体の中心部である骨盤にエネルギーを感じることが出来ます。
解剖学の用語で言うと、首をうなだれていると、骨盤底筋群と言われる筋肉の緊張が徐々に緩んできます。
骨盤底筋群の緊張が緩むと、自然と全身にエネルギーが循環し始めます。
じわじわと沸々と、自分の中で何かが沸き上がってくるのが感じられるでしょう。
そうすると自然と気持ちが切り替わり、いつの間にか首を持ち上げて、前向きな気分になっているはずです。
頑張ったのに何もかも上手くいかず、もうダメだと思った時！
理由は分からないが、どうしても気持ちが沈み込んでしまう時！
そんな時は無理に逆境に立ち向かって行こうとせずに、思いっ切り首をうなだれてみて下さい。
不自然な思考法を無理矢理に自分自身に押し付け、元気を保つのはやめましょう。
人間が本来持っている自然回復力を引き出した方が、ドン底状態からは早く回復出来ます。
夏の暑い時期には、時々首の力を抜いて心も体もゆっくり休めてみるのも、良い休日の過ごし方になると思います。