健晃堂

感情との付き合い方

コミュニケーションや心理学、
成功法則のセミナーなどで、
必ず教えられる事の一つ。

感情をコントロール
出来るようになりなさい。

社会的な成功者や、
多くの仲間にいつも囲まれている人は、

例外なく感情の
コントロールが上手い。

これはこれでその通りでしょう。

人間は感情で動く生き物です。

その感情のコントロールが
出来るようになることは、
円滑な人間関係を築くための
基本中の基本!!

ところが、

この基本も捉え方次第では、
人間の心身の健康を
破壊してしまいます。

特に心理学や自己啓発セミナーで
勉強を積んで来ている人ほど、
陥りやすい落とし穴があります。

それは、

“感情を抑えつけようとし過ぎている”

なんだ、そんなこと。。。

・・・・・・

そう感じるでしょうか?

ですが私の知る限り、

感情のコントロールや感情との闘いは
人間社会で豊かに暮らすためには
必要であっても、

感情を抑えつけることが
自分や周囲の人に良い影響を与える
といった話は聞いた事がありません。

東洋医学では人間を構成する感情には、
怒、喜、思、憂、非、恐、驚
と7種類あるとされています。

この感情表現の漢字をよく見て下さい。

“喜”以外には全て、
マイナスのイメージがありませんか?

巷のセミナーでは必ずと言って良いほど、
敵視されているマイナス感情が、

人間を構成するために必要な7種類の
感情のうち、6種類を占めているのです。

つまり、

これらのマイナスの感情無しでは、
人は人として成り立たない
と言うことが出来るでしょう。

人が人として心身ともに安定して、
豊かに暮らすために必要不可欠な
感情を抑えつけようとしながら
日々を過ごしていたとしたら・・・

恐ろしい事になると思いませんか?

例えば、

怒りの感情を常に押し殺しながら、
毎日を過ごしていたとしましょう。

どんなに温厚な人にだって、
毎日を普通に暮らしていたら、
怒ることは必ずあるはず。

その怒りの感情を消し去ろうと
すればするほど、

“思”などの悩みの感情が
代わりに支配することになります。

自律神経の働きのバランスが整い、
心身ともに安定して健康的に
暮らすためには、

この7つの感情の強さも
バランスが取れていなくては
なりません。

怒りの感情も抑え付け過ぎることで、
自律神経のバランスが狂い、
様々な不調に悩むことになります。

私は感情のコントロールを
上達させるために必要なことは、

怒りたい時には怒る
泣きたい時には泣く
嬉しい時には思いっきり喜ぶ

など、

これらの感情を駆使出来るようになる
ことが大切だと考えています。

そんなこと言ったって。。。

怒りたい時に怒っていたのでは、

ただの子供じゃないか・・・

その通りですね。

確かに何も考えずにただ、
怒ったり泣いたり喜んだりしていては、

大人社会では通用しないでしょう。

しかし、

人間にとってこれらの7つの感情が
必要不可欠な物なのであれば、

それらを無くそうとするのではなく、

“上手く使いこなそう”

とすることが大切なのでは?

怒りの感情を抑えつけようと
ばかりしていては、

いつまで経っても怒りの感情を
コントロールする技術は
上達しないでしょう。

反対に、

いくら勉強しても、
様々なワークをやって
練習を積んだところで、

いざという時になると
やはり怒りの感情に支配され、
何も出来なくなってしまいます。

よく怒る人

と聞けば、

良いイメージは
浮かばないかも知れません。

だけど、

楽天イーグルスの星野監督などの
イメージはいかがでしょう?

今は怒ることも
少なくなったようですが、
若いころは本当にものすごく
怒ってばかりの監督でした。

それでも人気は絶大で、
選手からの信頼も厚かったようです。

怒りっぽい性格を隠すことなく、
いつも怒っていたことで、
怒りの感情の持つパワーを
使いこなす達人になっていったのでは?

と私は思っています。

もちろん感情コントロールが
上達する過程では、
数多くの痛い目にも遭って
来ているのでしょう。

どんな物でも、
上手くコントロール
出来るようになろうと思えば、

徹底的に使いこなさなければ
いつまでも上達しません。

感情を上手くコントロール
出来るようになるのも同じ。

人との衝突や摩擦を恐れて、
感情を押し殺していたのでは、
何も上達しませんし、
自分自身の心と体を
壊してしまうことになります。

だからと言って、

いつでもどこでも手当たり次第に
感情をぶつければ良いのか?

という訳にもいかないでしょう。

常に自分の感情と向き合い、
それを抑えつけるのではなく、
場面場面に応じて冷静に
使いこなすことが大切です。

怒りを爆発させる時でも
人前で思いっきり泣く時でも、

“冷静にやる”

矛盾しているようですが、

多くの成功者達は
このように語ります。

何事も上達するためには、
数々の失敗も経験する
必要があるでしょう。

自己啓発やコミュニケーション、
心理学の勉強会などで
学んでいる人は、一見すると
とても人当たりが良くて
好印象の人が多いですね。

なのに、

あまり幸せそうではなく、

豊かに暮らしている様子でも無い
ように見える人が大勢います。

色んなセミナー巡りをした結果、

心を病み、

自律神経失調症になり、

体に多くの不調を抱え、

治療院に来られる方が大勢居たので、
書かせていただきました。

感情をコントロールする技術と
それらを抑えつける行為は

全く違うということ!!

東洋医学的には、
人間を構成するために必要不可欠な
7種類の感情のうち6種類は

“マイナスの感情”であること!!

感情コントロールは技術であり、
それを上達させるためには、

使う訓練と数多くの失敗経験が必要。

私自身の20年の臨床経験と、
様々なセミナーで学ばせていただいた
知識や経験を合わせて感じたことです。

あくまで一つの視点に過ぎません。

豊かになりたい。
魅力的な人間になりたい。

なのに、

学べば学ぶほど、
心身ともに追い込まれた
気持ちになってしまう。

そのように感じている人が居れば、
参考にしていただけると幸いです。

人の体を無意識に調節してくれる
自律神経には様々な働きがあります。

これらを知っておくだけで、
日々の悩みや不安が解消されるケースも
少なくありません。

次回はまた、

自律神経に関する別のテーマで
お話させていただきます。

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