オフィスで長時間座っていると、
思考が固まりイライラしやすい。
家でも動かずにじっとしていると、
何だか意味なく不安な気持ちになる。
こんな時ってありますよね!
心と体には密接なつながりがあるので、
身体の動きが止まっていると、
精神面でも何かに囚われてしまい、
柔軟な発想が出来なくなります。
そんな時は、
とにかく体を動かすことが一番!!
仕事中であれば、
お手洗いに行くついでに、
ストレッチや軽い体操をしてみる。
自宅でじっとしているなら、
思い切って外出してみる。
これだけでも気分が変わり、
身体が動けば思考も動き出すのを
感じることが出来るでしょう。
それなら、いつもやってるよ!
だけど動いても、
気持ちが変わるのはその時だけで、
じっとすればまた元通り。
あまり意味があるように思えない。
こんな声もよく聞くところです。
確かに現実には、
仕事や日常生活において、
常に動き続けることは出来ません。
それならば体を動かす時に
これを意識してみて下さい。
“ゆっくり動く”
現代は何事にも
スピードが求められる時代です。
そのために人の動きも、
何かにつけて早くなりがち。
何でも素早く動くことは、
もちろん悪い事ではありません。
一方、やはり欠点もあります。
早く動いている状態は、
言い換えれば効率良く
動いているということ!
効率が良いということは、
脳と身体との間を行きかう情報が
少ないということ。
それはつまり、
体を早く動かしても、
あまり脳は活性化しない。
気付く事が少ないので、
精神状態にもあまり大きな
変化が起きないと思われます。
逆にゆっくり動くと、
体の色々な部分の筋肉を
使うことになります。
それらは一見すると
無駄な動きが多いように思われます。
だけど、
普段使わない部分を使うことで、
体のどの部分に緊張があるか、
自分自身で知ることが出来ます。
ゆっくり動くことで、
自分の体の動きの“アラの発見”が
出来るのでそれらを改善することで、
精神状態もリラックスした状態を
保つことが出来るでしょう。
効率良く動くためには、
色々な筋肉を使うのは
無駄かもしれません。
ですが、
無駄と思える筋肉の動きは、
体から脳へ送る情報量を増やすため、
その分、脳も活性化されるでしょう。
そして、
体を動かす時に鍛えるべきなのは、
筋肉では無く“神経系”
システマの創始者ミカエル・リャコブは、
筋力の必要性を聞かれた時に、
「ゴミ箱にゴミを持って行ける
だけの筋力があれば十分だ」
と答えていたそうです。
“呼吸”によって
“リラックス”し、
“姿勢”を疲れない様に保ち、
“動き続ける”ことによって、
身体的にも精神的にも
ストレスに柔軟に対応出来る、
逆境に強い心身を作る。
そのためには、
あまり筋力アップは必要ありません。
“ゆっくりと動く”ことによって
色々な動きの神経系の働きが高まります。
そして、
意識が内面に向き、
精神的な緊張も見つけることが出来ます。
それらの緊張の原因となる
不安や怒り、恐怖、エゴ、プライド
などといった感情に囚われないためには
“動き続ける”
ゆっくりと体を動かすことで、
心をコントロールする力が身に付きます。
日常の中でも
立ったり歩いたりといった動作を、
ゆっくりとやってみてはいかがでしょう。
そうする事で、
全身に神経が張り巡らされ、
日頃は気が付かなかった
緊張が身体面でも精神面でも
たくさん見つかると思います。
何となく“五月病”ではと感じたら、
常に呼吸しゆっくりと動き続け、
自分としっかりと向き合ってみては
いかがでしょうか?
WHOの健康の定義
健康とは、病気でないとか、
弱っていないということではなく、
肉体的にも、精神的にも、
そして社会的にも、すべてが
満たされた状態にあることをいいます。
来週から、また新しいテーマで
書かせていただきます。