健晃堂

呼吸の効果を高めるには?

心に動揺が起きた時には、
呼吸をして揺らいだ状態を
元に戻すことが大切。

呼吸の大切さについては
何度も聞き知ってはいるが、
効果があるのかないのか、
よく分からない。

確かに呼吸は心身の状態を
ニュートラルに回復させるために
最も大切な要素であるものの、
実感としては薄いかも知れません。

ここで、
逆境に強い心身を作るため、

前回も少しお話した、
ロシアの武術「システマ」について
簡単に紹介させていただきます。

「システマ」とはロシア軍特殊部隊で
使われていた技術で、
戦場という極限状態を生き残るために、
あらゆる逆境に振り回されない、
強い心を作るための訓練法です。

その訓練は、
ストレスの多い現代人の心身を癒し、
活力を生み出すことにつながるでしょう。

システマのトレーニングの目的は、
どんな時でも自分の持っている力を
十分に発揮出来る状態をキープすること。

そのためには4つの原則があります。

“呼吸”

“リラックス”

“姿勢”

“動き続ける”

この4つは、

呼吸をすれば身体はリラックスし、
リラックスすれば姿勢が整い、
良い姿勢になれば、
止まりがちな動きも改善される、
というように関連し合っています。

つまり、

最初に呼吸の状態を整え、
心身の状態がニュートラルに
保たれる一連の流れを
イメージしながら訓練するそうです。

4つの原則の中で最も大切な
呼吸の効果を高めるためには?

“自分の呼吸の状態を観察すること”

心のバランスが乱れた状態は、
無意識のに怒りや恐怖といった
感情を作り出していて、

“乗っ取られたような状態”

になってしまっています。

こんな時には、
視野は狭くなり、思考は浅く偏り、
身体は自然と力んだ状態になっています。

しかも、

そのことに自分自身は気が付かない。

なのでまずは自分自身の緊張に
気が付く事が大切!

そのために呼吸の状態を観察する習慣を
付けるように日頃から意識しておく
必要があります。

激しい怒りや強い緊張を鎮めるため、
深呼吸をしてみたが、
あまり効果が無かった。

これは長時間、
緊張に気が付かなかったため、
身体が硬直してしまっている状態です。

このような状態になる前に、
少しでも呼吸の変化を感じたらすぐに、
鼻から息を吸って口からフーッと吐く
感じで呼吸をして整えましょう。

感情が乱れたり、
身体に緊張がある時は、
呼吸が浅くなったり、
詰まったりしています。

その瞬間に素早く気付くようになる訓練。

そして気付いたらすぐに呼吸を整える。

呼吸が心身のバランスを整えてくれる
効果を高めるためには
これを意識して訓練することが大切です。

呼吸の変化を自覚出来るようになる
ということは、

自分自身の心身の状態を
客観視出来るようになるということ!

こうなれば、
怒りや恐怖といった感情に
自分自身が乗っ取られることも無くなり、
常に自らを安定した状態に
保つことが出来るでしょう。

自分の呼吸の状態を観察することは、
五月病を退ける逆境に強い心身に近づく
大きな前進になるはずです。

呼吸の状態の変化に意識を向けて、
日々を過ごしてみて下さい。

システマの4原則

“呼吸”“リラックス”
“姿勢”“動き続ける”

これらの日常への応用について
次回はお話させていただきます。

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