人は二足歩行により、四つ足動物には出来ない様々な行動が可能になりました。
両手の使い方も飛躍的に進化し、そのために人の脳は大きく発達したと言われています。
パソコンやスマホなどを使いこなすことが出来るようになったのも、人が二足歩行の動物だから。
どれほど頭脳が発達したとしても、四足歩行では機器を扱うことは出来ないでしょう。
一方で、脳が進化し便利になった反面、歩く機会が減ると人はうつになる傾向があります。
また、腰痛など体に不調をきたした時は、自宅で安静にしていると、逆に治りが遅くなるものです。
肩こりや腰痛などの痛み、うつや不安症などの心の不調、動悸などの自律神経失調症。
これら心と体の不調は、安静にしているよりも、体に負担が掛からない方法で歩いた方が、早く良くなります。
理由は“全身協調性”が向上すること。
私たちは日頃、何も考えなくても普通に二本足で歩いています。
しかし、よく観察してみると、この歩行は絶妙なバランスの上に成り立つ、とても高度で難しい技術なのです。
重たい頭を小さな首の骨で支えたまま、転倒することなく二本脚で歩く。
しかも、それを長時間続ける。
これが、いかに難しいことか!!
人間と同じような模型を作ってみたことがある人なら、わかると思います。
歩かせるどころか、立たせることすら物理的に難しいことがわかります。
つまり、私たちが特に意識することなく行っている二足歩行は、奇跡とも言える行動なのです。
この奇跡を可能にしているのが、精神的にも身体的にも絶妙なバランスを調整する仕組み。
人が持つこの素晴らしい能力は、使わなければあっという間に衰えてしまいます。
歩く機会が少なくなり、全身の協調性が狂い始めるとその影響は、様々な体の痛みや心の不調となって現れます。
重たい頭をバランス良く支えられなくなると、肩こりや首痛・頭痛などに悩むようになる。
上半身と下半身の協調性が低下すると、腰に負担が掛かり腰痛の原因となる。
筋力が低下し背骨への負荷が増すと、神経が刺激され、自律神経失調症やシビレなどにつながります。
肉体的な不調は、精神的にもストレスとなります。
このようなストレスが積み重なることで、うつや不安定な精神状態を引き起こします。
身体に無理の掛からない楽な歩行が、心身の不調をリセットしてくれる理由は。
奇跡とも言える能力で全身の協調性を高め、身体のバランスの偏りを正常に戻してくれるため。
心と体をリセットするための歩き方のコツを、もう一度お伝えさせていただきます。
・最低でも1時間以上は歩く。
・時速4㎞程のスピードで、ゆっくり歩く。
・何も持たずに歩く。
・脂肪の燃焼や筋力の強化などは意識しないで歩く。
・周囲の景色などを見ながら、楽しみながら歩く。
最近、何だか疲労が回復しない?
五月病になってしまったのかも?
このように感じ始めたら。
これらのポイントを意識しながら、ゆっくりと歩く時間を持ってみてはいかがでしょう。
きっと、想像以上の効果を実感出来ると思います。