簡単で効果的な心身のリセット法の一つが“歩行”
一定の時間、疲れないように歩き続けると、心と体が本来のあるべき状態に整って来ます。
ただ、そう言われても、今一つイメージ出来ないかも知れません。
疲れないように歩くには、いくつかのコツがあります。
意識すべきポイントが、
“どこに力を入れる”のではなく、“どこの力を抜くか”
特に力を抜かなければならないのは、
“太ももの前部”
この場所にある筋肉は大腿四頭筋と呼ばれ、人の前進にブレーキをかける役割を果たしています。
坂道などを下る時、ブレーキが無ければ加速し過ぎて転げ落ちてしまいますよね。
山道などで登りよりも下りの方が脚が疲れるのは、太もも前部のブレーキ筋に強い負荷が掛かるため。
下り坂では活躍する太もも前部の筋肉ですが、平地の歩行では、前進を抑制する無駄な力が掛かり、楽な歩行を妨げてしまいます。
楽に歩くためには、
・まず、軽く膝を曲げ、太もも前部に力が入らないようにしてみましょう。
・その状態で、右足に体重を乗せると、自然と左足が前に出ます。
・左足が地面に着いたら体重を移動させ、右足を前に出します。
こんな感じでブレーキを外した状態で歩いてみて下さい。
余分なエネルギーの消費が抑えられ、かなり楽にリラックスして歩けると思います。
そして、疲れない楽な歩き方の練習には、大切なポイントがあります。
“いい加減で適当にやること”
適当で良いのです。
いい加減なやり方で問題ありません。
ああでもないこうでもないと、あれこれ考えない。
適当にいい加減な気持ちでやること。
正しいのか、間違ってないか、などと考えれば考えるほど、太もも前部の筋肉には、力が入ってしまいます。
脚のブレーキが外れたようになり、楽に歩行できれば、それが正解。
適当にやっているうちに、自然とコツがつかめて来ます。
人の心と体には密接なつながりがあります。
歩行にブレーキを掛ける筋肉が緊張している時には、思考にもブレーキが掛かるようになっています。
坂道を下っている場面などをイメージしてみて下さい。
上っている時は、体力的にはつらくても気持ちは前向きになるものです。
一方、下り坂では頭の中に、注意しなければならないことばかりが浮かびます。
坂道では転ばないためには、この心と体の繋がりの仕組みはとても大切。
しかし、前向きな気持ちで行動したい時に、このブレーキは邪魔になってしまいます。
行動したい気持ちはあるのに、なぜか気持ちにブレーキが掛かる。
そんな時は、太ももの前の力を抜き、疲れない楽な歩行を行ってみて下さい。