一年で最も寒い時期を有意義に過ごすにもコツがあります。
そのキーワードは、
“消極的”
あまり自ら進んで活動しようとしない。
先延ばしに出来ることは、なるべく先延ばしにする。
新しいことを始めるのは、出来るだけ避ける。
このように、消極的な姿勢で過ごすことをおすすめします。
。。。
そんなこと!!
すすめられなくても、自然とそうなってしまっている。。。
ならば、それは心身ともに素晴らしく健康な証拠。
無理して気持ちを奮い立たせるようなことはせずに、出来るだけそのままの状態を保ちましょう。
なぜ、消極的な姿勢で居ることが有意義な過ごし方になるのでしょうか?
それは、“エネルギーの無駄遣いを防ぐこと”になるから。
あまりにも寒い日は、人が活動するのに適しているとは言えません。
活動に向いていない環境の中で積極的に動き回るほど、非効率で無意味な過ごし方は無いでしょう。
日本には四季があります。
この四季のリズムに合わせて、人の心と体は自律神経によってバランスが取れるように調整されています。
寒さが厳しくなると、何もやる気が起こらなくなり、じっとしたまま動きたくなくなるのは、自律神経が正常に働いているため。
こんな時の人は、交感神経の働きが優位になり、全身の血管が収縮します。
すると血液は身体の表面上にあまり流れなくなります。
人のエネルギーは血液を通じて運ばれるもの。
血管が収縮することで、無駄なエネルギーが流れ出すのを防いでくれているわけです。
交感神経は人を活動的にさせる神経だから、優位になると活動に適した状態になるのでは?
と思われるかも知れません。
しかし、寒さが厳しくなると交感神経も副交感神経も、働きが一気に低下します。
つまり、低いレベルで安定した状態になるのです。
自律神経の働きでもエネルギーが使われるため、ここでもエネルギーの無駄遣いを防ぐ機能が働くわけですね。
と、あまり難しく考える必要はありません。
意識すべきポイントは、寒さで身も心も縮こまって何もやる気がしなくなるのは、極めて健康な証拠だということ。
決して、タルんでいるからなどではありません。
活動に適した季節が来た時のためにエネルギーの無駄な消耗を防ぐ、自然な反応なのです。
スキー場などの寒い場所へ行くと、スマホなどのバッテリーの減り方が極端に早くなるような経験ありませんか?
気温が低くなると機器を正常に作動させるのに、いつもより多くのエネルギーを消耗するからです。
人の身体も似たようなイメージです。
厳しい寒さの中で積極的に活動すると、日頃よりも体力の消耗が激しくなってしまいます。
社会生活の中で最低限の果たすべき活動はしなければなりませんが、それ以外は出来るだけ消極的な姿勢で過ごすべき。
何もしていないからと言って、心配は要りません。
この時期にエネルギーをしっかり溜め込んでおいた方が、季節が変わると心身ともに元気に効率的な活動が出来るものです。
厳しい寒さの中で、何もやる気が起きない状態が続いていたら。
「うつ」ではないかと悩まずに、その状態を肯定してあげましょう。
健康な証なのですから。
参考にしていただけると幸いです。