年末と言えば大掃除が定番。
身の回りをきれいにして、要らない物を処分し整理すると、気分がスッキリしますよね。
人は掃除や片付けをしている時には、自然と呼吸が深くなり自律神経の働きが整います。
年末に一年の汚れをきれいに落とし、スッキリした気分で新年を迎える。
昔からのこの風習は、良い形で一年をスタートするために、自律神経の働きの面から見ても理にかなっています。
しかし、
一見すると、良いことばかりのように見える年末の大掃除にも、実は注意が必要!!
やり方を一つ間違うと、心身の安定どころか、年の初めから躓いてしまうことになりかねません。
それには、人の心と体のバランスを整える自律神経にはある特徴があるためです。
その特徴とは、
“急激な変化を嫌う”
ということ。
年末のある時期に短期間で集中して大掃除を行うという人は少なくないでしょう。
きれいに掃除を終えた後は、確かにとても気分が良くスッキリした感じがします。
ところが、極端に身の回りの環境を変化させて得られるスッキリ感には、必ず後から反動が来るもの。
今まで散らかっている中で生活していたのが、急にきれいに整理整頓された環境に変わると、一時的にスッキリした後は逆にペースが狂い始めます。
どうしても集中出来なくなる。
せっかくきれいにした環境を乱したくないので、ちょっと散らかるとストレスになる。
あれが無い、どこへやった、などと探し物をする時間が逆に増える。
など、身に覚えがありませんか?
やはり、今まで通りの習慣で生活するのが良いと感じ始めると、今度は一気に大掃除をする前の状態より、身辺が散らかってしまいます。
大きな変化を嫌うという自律神経の特徴が、様々な形で行動に表れ、無理して片付けた環境を逆に余計に散らかそうとしてしまうのです。
毎年、一年の終わりには大掃除を頑張り、生活環境をきれいに保とうと決心するのに、次の年末になってみると、前の年より汚くなってしまっている。
同じことを繰り返し、いつしか大掃除をするのも嫌になってしまった。
そんな経験がある人も、少なくないでしょう。
こんな悪循環に陥ってしまわないためには、掃除は毎日少しずつ行うことがおすすめ。
決して、一気にやってしまわないこと。
今日は机の周り、今日は本棚、などとテーマを決めて一ヵ所だけにする。
時間は長くても30分までで、時間を過ぎたら強制終了。
これをルールにしておくと、急激な変化により自律神経に悪影響を与えることはありません。
毎日少しだけでも今から続けていると、年末になってもあまり慌てなくて済むでしょう。
毎日やれば良いのはわかっているのだが、それがなかなか出来ないという場合には。
まずは靴箱の整理がおすすめ。
足元を整理すると不思議なくらい余裕が生まれます。
自然と他の場所の整理も出来るようになるでしょう。
年末に一気に大掃除をしてスッキリした後、反動で心と体のバランスを乱してしまわないために。
少しずつ、身の回りの掃除と片付けをしていくことをおすすめします。