健晃堂

言いたいことを我慢している時には

ストレスを感じた時に歯をくいしばる習慣。

これが顎の筋肉を緊張させ、その緊張が全身に伝わり、疲れが抜けない原因になるとお話しさせていただきました。

口の緊張をやわらげることも、疲れにくい身体を手に入れるために意識すべきポイントの一つ。

そして、口と言えば忘れてはならないモノが、もう一つあります。

それは“舌”

舌は筋肉の塊。

何か言いたいことがあるのにグッと我慢している時、人の舌は強く緊張し固まってしまいます。

舌が緊張すると喉が固まり、首全体にコリが生じます。

首のコリは、やはり全身に影響を及ぼし、疲れが抜けなくなる原因となるもの。

なので、日頃から舌の緊張をほぐしておくことも、とても大切です。

でも、舌をゆるめると言われてもあまりイメージがわかないかも知れません。

舌をイメージするために、まずは下顎の骨と喉ぼとけの間にある“舌骨を”を確認してみましょう。

最初に、両手の人差し指の先を喉ぼとけの両側に当て、左右に軽く揺らし喉ぼとけの感触を確かめて下さい。

そのまま両手の指先を2㎝ほど上に滑らします。

その状態で、舌を出したり引っ込めたりして下さい。

舌を出した時に消え、引っ込めた時に指先に感じる出っ張りがあるのがわかるでしょうか?

これが、舌が付いている舌骨です。

舌骨は下顎と喉の筋肉につながっていて、舌を支えています。

舌の緊張をゆるめるためには、この舌骨から動きが始まることを意識します。

左右の人差し指の先で舌骨を軽く押さえると準備OK。

その状態で、舌を自由に色んな方向に動かしてみましょう。

口の外に舌を突き出して、上下左右とあちこちの方向に舌を動かします。

反対に、舌を口の奥っ引っ込める動きもします。

歯茎の内側やほっぺたの内側に、舌を押し付けるような動きもしてみましょう。

2~3分行った後に、休んで舌の状態を確認します。

始める前より、舌が柔らかくなっているのが感じられるでしょうか?

試しに何か言葉を口にしてみると、舌の動きが滑らかになっているのがわかると思います。

これがいわゆる“滑舌が良い”状態。

舌のゆるみを感じたら、息を吐きながら大きく舌を前に突き出してみましょう。

この時に、みぞおちの辺りから下腹まで、お腹全体が反応するのを感じてみて下さい。

舌を含む口は、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門とつながっています。

つまり、吐き出したい言葉を我慢している時のように、舌の強い緊張が続くと、胃や腸など消化器系全体を無駄に緊張させてしまいます。

胃痛や腹痛・食欲不振などは、この舌の緊張が、大きな原因の一つ。

上のエクササイズで舌をやわらかくするだけで、お腹の不調が解消するケースも少なくありません。

舌をゆるめると、身体の芯となる内臓がゆるみ、全身の緊張がほぐれるのが感じられると思います。

最近、言いたいことをグッと堪える場面が多いと感じたら。

ストレスで心と体を壊してしまう前に。

舌の緊張に意識を向けて、ゆるめておくことをおすすめします。

16-10-09

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