誰にでも良いところがあるのだから、それを探して見つけることが、より多くの人と良好な人間関係を築くコツ。
などと言われることがあります。
一見正しいように感じますが、本当にそうでしょうか。
確かに、誰にでも良いところがあるのは事実。
人とうまく付き合うのも大切なこと。
しかし「自分にとって」と考えた時に、どんな人も良い人かというと、決してそうではないのが現実。
例えば、自己啓発セミナーの強引な勧誘をしている人達。
自分を向上させるために自己啓発に取り組み、そのセミナーを人々に伝えるという行為自体は、何も悪い事では無く批判されるものでもないでしょう。
自分だけでなく、他人への貢献と考えると、素晴らしい行いだとも言えます。
ところが、このような勧誘行為は、求めていない人にとっては一種の暴力性を感じさせるもの。
考え方や価値観の押し付け、セミナーへの参加強要、などは受ける方からすれば大きなストレスを感じてしまいます。
また、時間とお金を奪われるという点もあり、出来れば深い関係を築くのは避けたいところです。
もし、あなたが、お誘いをありがたく思い感謝の気持ちを感じるなら、その人はあなたにとって、とても良い人。
心地良い、充実した人間関係を築くことが出来るでしょう。
ただ、そうでは無く勧誘をストレスに感じてしまうなら、決して相手に対して良い顔はしないことがとても重要。
「あの人にはあの人の思いがあり、それはとても素晴らしいものだから」
などと、中途半端に良い顔を続けていると、心も体もクタクタに疲れてしまいます。
すると、心身ともに調子が悪化して、人生の全てが澱み始め、悩みの多い日々を過ごすことに。
その結果、今まで良好だった人間関係までが壊れ始めるでしょう
この例と同様に、今のあなたにとって良くない影響を及ぼす人との接触は、出来る限り避けるべき。
とはいえ、スパッと自己主張が出来るのなら良いのですが、周りに気を遣うタイプの人は、なかなかそれが出来ないもの。
どうしても、接触を避けることが出来ない場合は「最短時間で済ませる」と、心掛けておくことが大切です。
人との付き合いに対して、プラス・マイナスの判断をすることは、計算高くてズル賢いようなイメージが浮かぶかもしれませんが、それは全くの誤解。
なぜなら、誰でも自分の人生を守る権利は、当然のものとして持っているはずです。
重要なことは、あなたの人生に悪影響を及ぼす人達の行いを、決して批判したり悪口を言ったりしないこと。
人の置かれている状況は、日々大きく変化し続けています。
今は、目指す方向が違い価値観が合わない人でも、年月が経てば素晴らしい仲間に変わるケースも、長い人生の中では少なくはありません。
それを常に意識して、離れるべき人とは「そっと離れる」。
より良い人間関係を築くための一つのコツとして、参考にしていただけると幸いです。