健晃堂

ぶれない体と心を作る

肩こりや腰痛などの体の不調は、筋肉が緊張し過ぎて引き起こされます。

パンパンに張っている、カチカチになっているなどと表現されるような状態。

体の張りは精神的な緊張にもつながり、落ち着かない、考えがまとまらない、少しのことでイラッとするなど、心の状態も不安定になります。

安定した気持ちで過ごすためには、なるべくなら必要以上の緊張は避けたいもの。

そう思い、同じように過ごしていても、すぐに心も体も緊張してしまう人、いつも安定している人がいます。

両者の違いが、身体が充実しているかどうか。

体の深部、芯となる部分がしっかりしていれば、少々のことでは体はぶれません。

ストレスが掛かったとしても、すぐにニュートラルな状態に戻ることが出来ます。

だから、体の表面の筋肉に余計な力が入らず、いつもゆったりと過ごせるのですね。

反対に芯がしっかりしていなければ、いくら表面の筋肉を鍛えたところで、安定感は得られません。

体が大きくなる分だけ、逆にかかる負荷は増え、緊張しやすくなってしまう場合もあります。

ジムに通って、しっかりと運動しているはずなのに、体の不調は無くならない。

一時的には気分がスッキリしても、どっしりとした精神的な安定感は得られない。

こうなってしまうのは、身体の中身を充たすことなく表面ばかりに意識が向いてしまっているため。

では、身体の中身が充たされた、充実した身体はどうすれば作れるのでしょうか。

実際のところ、体の深部の筋肉を鍛えるのは、かなり困難なものです。

深部の筋肉は、強化することは出来ないといった説もあるほどです。

ならば、どうすることも出来ないのでしょうか。

決して、そんなことはありません。

たとえ、筋トレなどで深部の筋肉を鍛えることが出来なくても、“意識を向ける”だけで良いのです。

体の芯を作る筋肉の働きを、日頃からイメージ出来るようにしておく。

これだけで、深部の筋肉は大きくならなくても、その働きは強くなるため、身体を充実させることが出来ます。

まずは、わかりやすい一例として首の骨と頭蓋骨をつなぐ筋肉に意識を向けてみましょう。

ここにも体の芯を作る重要な筋肉がありますが、腰などと違い比較的浅い位置にあるので、指でその働きを感じることが出来ます。

両手の親指を軽く、後頭部と首の付け根辺りに当ててみて下さい。

その状態で、両目を左右に大きく動かしてみましょう。

すると、目の動きに合わせて後頭部の深いところで筋肉が動くのが感じられると思います。

わかり難いようでしたら、微妙に親指の位置を変えて、同じように目を動かしてみましょう。

目と一緒に筋肉が動くポイントが見つかるはずです。

ここは後頭下筋群と呼ばれる4つの筋肉からなる、人の姿勢を調節する重要な筋肉。

目から入った刺激を体に伝え、芯となる筋肉の働きを高める役割を果たしています。

親指でその動きを感じることで、後頭下筋群の存在がイメージできるようになるでしょう。

それだけでも、ずいぶんと姿勢が良くなり、身体がぶれにくくなります。

同時に精神状態の安定も保ちやすくなるでしょう。

充実した身体を作るために。

体の芯となる筋肉の存在と働きをイメージする方法の一つとして、ぜひ試してみて下さい。

16.05.17

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