健晃堂

知識は削ぎ落とす

収穫逓減の法則というものがあります。

ある土地で農作物を作る時に、機材や人材を多く投入すればするほど、収穫量は上がって行きます。

ところが、あるところまで達すると、今度はなかなか伸びなくなるという法則です。

人が夢や目標に向かって進むためには、まずはそれらを達成するために知識が必要。

この知識を得る過程でも、同じような法則が働きます。

知識が増えるほど、行動量も多くなり、飛躍的に前進することが出来ます。

しかし、同じ夢や目標ばかり追い続けていると、ある時期から新しい知識はほとんど得られなくなります。

それどころか、今までに得た知識に囚われてしまい、行動の幅は逆に狭くなる。

そして、自分よりはるかに後から参入してきた後発組に抜かれてしまうというわけです。

専門分野を究めようと一つのことに特化すると、逆に何もかも上手く行かなくなる。

仕事などでも、自分の方がはるかに知識も経験も上なのに、なぜか結果は若い人たちと変わらないか、場合によっては負けてしまう。

社会に出て長くなると、誰でもこのような経験に覚えがあるのではないでしょうか。

しばらく伸び悩んでいる。

夢や目標に対して、ある時期からなかなか近付いているという感じがしない。

もし、そんな状況に陥っていたら。

今度は知識を削る作業が必要になります。

過去に自分に勢いがあった頃のことを思い出し、さらに向上しようと知識を詰め込み過ぎるのは逆効果。

はじめは上手く行っていた行動が、ある時期からマイナスになってしまう。

このような現象は、あらゆる場面で起こるもの。

それに気が付かない人は、いつも頭の中で思考が散らかり、そこから先に進めなくなってしまいます。

今まで何気なく続けていた習慣、勉強、読書、セミナー通いなど。

不要になったものは、どんどん削ぎ落とす。

そうして、自分にとって軸となる本当に大切な知識だけを活用することで、行動も洗練され、また大きな前進が始まるでしょう。

削ぎ落とされたところには、今までとはまた別の全く新しい知識が入って来ます。

あらたな学びを得ることで、さらに知識の幅が広がり、行動パターンも増え、世の中の変化にも柔軟に対応できる思考が保たれます。

知識はある時期までは詰め込みが大切ですが、詰め込めるだけ詰め込んだ後は、不要なものは削ぎ落とし軸を固めることが大切。

頑張っているはずなのに、なぜか行き詰まっていると感じていたら。

今現在、あまり重要でない知識は一度、削ぎ落としてみてはいかがでしょう。

きっとまた、新たな活力が湧いて来ると思われます。

16.04.13

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