健晃堂

ひらめきやすい脳を作る

何かに行き詰まってしまった時に、すぐに打開策がひらめく人がいれば、全く前に進めなくなってしまう人もいます。

ひらめきを起こす力は、毎日を充実したものにするためとても大切。

それらは生まれ持ったものだと思われがちですが、そうではありません。

トレーニングによって、誰でもひらめきを生みやすい脳を作ることが出来ます。

その方法とは、今の思考や感覚をそのまま観察すること。

例を挙げると、

「今、自分は椅子に腰かけている」

「寒いと感じている」

「腰に痛みを感じている」

など。

何でも無い頭に思い浮かんだことを、もう一人の自分が見ているかのように観察します。

そう言われても、今一つよくわからないでしょうか?

ならば、自分自身を実況中継しているとイメージしてみて下さい。

スポーツの中継のように、「今私は座りました、寒さを感じているようです、腰に痛みがあるようですね」

などと、頭の中で感じたことを実況中継してみましょう。

そんなことをして、一体どんな効果があるの?

と思われるでしょうか。

このトレーニングは、自分の頭の中から余計な思考や判断を追い出すことが目的です。

日常生活を振り返ってみて下さい。

食事中なのに仕事のことばかり考えてしまい、何を食べたのかすら覚えていない。

やるべき作業に手が付かず、メールが気になってしまう。

このように、目の前の行動に集中出来ず、余計な思考にばかり囚われてしまうことが、しばしばあるでしょう。

それは、湧き起る思考や感覚に、心が振り乱されてしまっている状態。

ひらめきやすい脳を作るためには、まずは余分な思考や感覚を、頭の中から追い出す必要があります。

では、余分な思考や感覚を追い出せば、何が起きるのでしょう。

脳には過去の様々な記憶や感情をつなぎ合わせ、新しい考えを得るために重要な働きをするDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)と呼ばれるネットワークがあります。

このDMNは、何らかの活動に集中している時にはあまり働かず、何も考えていないボーッとしている時によく働くという特徴があります。

散歩中やお風呂でくつろいでいる時に良いアイデアがひらめいた、という経験はありませんか?

これがDMNの働きが高まっている状態。

上で紹介した方法で余計な思考や感覚を追い出すと、脳がボーッとしている時の状態に近付き、DMNの働きが高まり、良いひらめきが得られやすくなるというわけです。

瞑想などは脳の働きを高めるために非常に効果的ですが、心を落ち着けて静かな場所で行わなければ、高い効果は得られません。

それに対し、自分自身を実況中継するトレーニングは、仕事中でも、何かの作業に取組みながらでも行うことが出来ます。

あまり難しい理屈は抜きにして、このトレーニングを続けていると、想像力や発想力が豊かになり、ひらめきを生みやすい脳を作ることが出来るでしょう。

人の脳の働きは、日々のトレーニングによって、大きく変化すると言われています。

アイデアを生むのが苦手、すぐに考えに行き詰まってしまう。

もし、そのように感じていたら、ぜひ参考にしてみて下さい。

16.03.30

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です