柔道を始めると、最初に練習をするのは受け身。
投げられる練習、負ける練習です。
強くなりたくて柔道を始めたはずなのに、なぜ負ける練習から始めるのでしょう？
それは、恐怖心を無くすため。
投げられることを恐れていては、練習になりません。
当然、試合も出来ず、いつまで経っても強くなれないでしょう。
また、投げられることに恐怖心があると、勝つために技を掛けに行くより、投げられない方にばかり気が向いてしまいます。
投げられない体勢ばかり上手くなっても、試合には勝てません。
強くなるためには、相手を投げに行く練習が必要です。
相手を攻撃するために自分が動けば、スキが出来て逆に投げられるリスクも高くなります。
そのリスクに対する恐怖心をまずは無くすこと。
これが、強くなるための第一歩なのです。
どんなに強い相手に思いっきり投げられたとしても、受け身がきちんと出来ていれば、すぐに立ち上がることが出来ます。
立ち上がりさえすれば、強い相手と何度でも練習が出来るでしょう。
そうしているうちに、全く歯が立たなかった相手を倒すコツもつかめて来ます。
ビジネス、人間関係、恋愛、なんでも全く同じですよね。
失敗して大金を失うリスクを恐れていては、永久に起業など出来ません。
嫌われること、フラれることを避けていれば、人付き合いも恋愛も、全く進展しないでしょう。
人が行動を起こす時には、リスクは付きものです。
リスクを恐れず行動的になるためには、柔道の受け身と同じような練習が必要。
恋愛なら、フラれることを前提に、その時の対処の仕方をあらかじめ考えておく。
人に何かお願い事をするのであれば、断られた時のことをイメージしておく。
好きな人や、頼み事をしたい相手の気持ちを変えることは、出来ないかも知れません。
しかし、自分の気持ちをコントロールする方法は、練習次第でいくらでも身に付きます。
上手くいかなかった時の対処法を身に付けていれば、人に対する恐怖心が無くなります。
積極的に人と関わることが出来るようになり、コミュニケーションも上達するでしょう。
ビジネスでも、失敗の乗り越え方を覚えることで、いくらでも挑戦を繰り返すことが出来るようになります。
あとは、成功するまで挑戦し続ければ良いだけ。
望み通りの生き方を手に入れるために。
まずは、受け身の練習をしましょう。
失敗しても、心に傷を負わない訓練を日々続けましょう。
柔道ではどんな上級者も、練習前には必ず毎回、受け身をします。
受け身は、全ての基本になるものです。
心の受け身の練習法については、ポジティブ思考などの方法論が、どこにでも溢れているのでここでは省略します。
ただし、一つ気を付けなければならないことがあります。
柔道の練習は、相手が居なければ出来ません。
人と組み合うのが柔道です。
でも、受け身の練習は一人でするのが基本。
どんなに練習仲間に囲まれていたとしても、受け身は一人でやるものです。
指導者は教えてはくれますが、受け身の感覚は自分でつかむ必要があります。
心の受け身の練習方法も同じ。
ビジネスでも恋愛でも、人とのコミュニケーションは、相手があって初めて成り立つもの。
ですが、心の受け身の練習は一人でするもの。
自己啓発や心理学の先生は、方法を教えてはくれるでしょう。
その教えを自分に落とし込むことができるのは、結局は自分自身しかいないのです。
一人で、心の受け身を毎日練習すること。
これが、自分の力で人生を切り開いていく一つのコツです。
